中華料理 大貫本店(尼崎市) ・"最古”といわれる中華そばと"地焼き”やきめし

中華麺 大貫

2018年11月訪問
中華料理大貫(だいかん)本店は兵庫県尼崎市神田中通にある中華料理店です。尼崎に行くついでに以前テレビで見た「尼崎ちゃんぽん」を食べてみたいと思い検索した結果、見つけたのがこちらのお店です。

中華料理 大貫本店(尼崎市)
中華料理 大貫本店(尼崎市)

しかし、更によく調べてみると、こちらの大貫本店はテレビなどで何度も紹介されている有名店で、その名物はかなり歴史のある中華そばと、豪快な方法で作る焼き飯であることがわかりました。



大貫本店は1912年(大正元年)11月11日、初代千坂長治氏が神戸の旧居留地にて創業し、戦後の混乱を経て1952年(昭和27年)に尼崎に移転し現在に至ります(現在のご主人は4代目とのこと)。

こちらの中華そばは、現存する中では最古のものといわれていますが、お店のホームページによると、「創業は大正元年ですが、一番古いか否かかは当店自体が把握しておらず、当店が看板や名刺、その他の印刷物やメディアに『一番古い』と自ら発信した事は一度もありません」とのことです。しかし、「大正元年の神戸旧居留地に於いて当時の日本人として最初の中華そば屋を開業した」ということは間違いないそうです。

いずれにしても、100年超の歴史を誇る中華そばを今も食べられるのは凄いことです。

中華料理 大貫本店(尼崎市)
店舗入口

大貫本店へは、阪神尼崎駅から賑やかな商店街を抜けて行きます。しばらく歩き横道に入ると、少し先のビルの1階に「大貫」と書かれた幟と看板を発見。

中華料理 大貫本店(尼崎市)
大貫本店人気メニュー

大貫本店を訪れたのは休日のお昼前でした。11:30開店ということなので、偶然にも開店からお昼のピークまでの間に到着したようで、事前情報のように店頭に行列はなく1組だけ入口の前で入店待ちをしているだけでした。

中華料理 大貫本店(尼崎市)
メニューの一部

5分ほど待って入店。店内は街の老舗中華屋さんらしい良い雰囲気で、左右にテーブル席が並んでいて当然満席。チラッと見た限り、ほとんどのテーブルで中華そば&やきめしを注文されていたようです。

大貫本店の料理

一通りメニューを見て、3人ですがセットメニューの「中華そば(普通)+やきめし(並)セット」(1700円)と単品の「尼崎あんかけチャンポン(1050円)」を注文。

セットの「中華そば」には普通、大盛り、ハーフが、「やきめし」にはミニ、小、並、特大があり、単品で注文するよりも100円お得になっています。

中華料理 大貫本店(尼崎市)
中華そば(スープはセット分?) 

まずは大貫本店の看板メニューの一つ「中華そば」。こちらは創業時より毎日継ぎ足して受け継がれてきた熟成醤油ダレということで、見た目の印象は「とても味の濃いスープ」でしたが、実際には意外とあっさりしてしつこくなかったです。トッピングの大きなチャーシュー、キクラゲ、シナチクの下にはお店自慢の麺がたっぷり入っています。
大貫本店の麺は全て自家製の足踏みたまご麺ということで、ツヤツヤでモチモチとした食感が良い感じ。1世紀に渡り人気を維持し続けるのも納得の美味しさでした。

中華料理 大貫本店(尼崎市)
やきめし

そしてもう一品の大貫名物である「やきめし」。こちらも中華そばとともに1912年の創業当時からのロングセラーで、数種類の具材を使用し100年熟成醤油ダレで味付けをしたおすすめの一品だそうです。また、こちらのやきめしはその調理法がテレビなどでも話題となりました。それが「地焼き(ぢやき)」と呼ばれる製法で、巨大な中華鍋で一度に約50人前の焼き飯を炒めます。しかも、工事現場で使うようなシャベル(スコップ)で(笑)。

味の方は、こちらも中華そば同様の醤油ベースで味の濃い印象の色合いですが、これまた塩辛いといったこともなく美味しくいただきました。

中華料理 大貫本店(尼崎市)
尼崎あんかけチャンポン

そして、当初の目的であった「尼崎あんかけチャンポン」の登場です。「尼崎あんかけチャンポン」は、高度経済成長期の集団就職により、九州から伝わった?チャンポンに工場で働く人達の食欲を満たすため、尼崎のお店で「あん」をかけたのが発祥とされる、いわゆるご当地グルメです。近年、尼崎ではこの「尼崎あんかけチャンポン」を全国に発信しており、市内にはこれを提供する店が20店舗以上あります。

こちら大貫本店の「尼崎あんかけチャンポン」は、1952年(昭和27年)にメニューに取り入れて以来、麺類で中華そばに次ぐ2位の注文数を誇ります。ベースは中華そば同様熟成醤油ダレかと思われますが、あんかけのとろみで熱々&美味しいです。また、野菜などヘルシーな具材(と麺)がたっぷり入っているので女性にも人気だとか。

大貫本店は100年を超える歴史ある中華料理店ですが、新メニューも色々と取り入れられているようです。今回の麺類とやきめし以外にも「蒸し鶏」など食べてみたい単品メニューがたくさんあったので次回はそちらを試してみたいです。

あと、全体的に「並」で他店の「大盛り」くらいの感覚で注文されると良いかもしれません(笑)。

●大貫本店ホームページ →https://www.daikan-honten.com/

アクセス

阪神電鉄本線「尼崎」駅の北出口から尼崎中央商店街に入ります。約150m歩き、信号(「阪神パチンコ」のある角)を右折し約50m先です。国道2号線からは、「東難波」交差点を南に約150m。駐車場は無いようなので近くのコインパーキングを利用してください。

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