台湾土産といえば
近頃、台湾産のパイナップルが何かと話題になっているというニュースを聞いて、以前にいただいた台湾土産の「鳳梨酥」といういわゆるパイナップルケーキを思いだしました。というわけで、今回は軽く画像フォルダを捜索して発掘された、少し前(笑)にいただいた新東洋の「鳳梨酥」です(現在はパッケージなどが変更されているかもしれません)。
新東洋 鳳梨酥 |
「鳳梨酥」は台湾語で「オンライソー」、中国語で「フォンリースー」と読むようです。「鳳梨(ほうり)」はパイナップルやアナナス(パイナップル科の多年草)のことで、「酥(す)」とは元々バターのようなものを指しますが、ここではクッキーやパイのような菓子のことのようです。
一般的に鳳梨酥とは、パイナップルジャムとバターで作った餡をクッキーのような生地で包んで焼いたもので、パイナップルケーキ(Pケーキ)と呼ばることも多いです。
台湾でのパイナップル栽培は日本統治時代に本格化し、1930年代には世界でも三本の指に入る一大産地となりました。当時は主に缶詰にしての輸出用でしたが、第二次世界大戦後には東南アジア地域との競争が激化します。その後登場したのが鳳梨酥(パイナップルケーキ)で、1980年代頃には台湾でポピュラーな菓子となり、台湾銘菓の一つとしてお土産にも人気となったそうです。現在では他のフルーツを使ったものなど様々なバリエーションの商品が販売されています。
新東洋の鳳梨酥
鳳梨酥は台湾を代表する菓子ということで、様々なメーカーから発売されていますが、今回は「新東陽」の鳳梨酥です。
台北ナビさんの記事によると、新東陽の創業は1967年で、元々は食肉加工製品を製造販売する「東陽燒臘行」としてスタートしたそうです。肉加工製品の人気商品を次々と開発していった東陽燒臘行はやがて肉加工品王国としての地位を確立しましたが、その後台湾中の特産品や名物を販売するようになり、店名も「東陽燒臘行」の新しい始まりということで「新東陽」と変更されたそうです。直営店は台湾各地に30店舗以上あり、他にデパートやバスターミナル、空港、高速のサービスエリアなどにも多数展開しているので台湾旅行の際も見かけることが多いとか。
四角いタイプの鳳梨酥 |
新東陽の鳳梨酥にも様々なバリエーションがありますが、こちらはわりとオーソドックスなものなのか、日本の通販サイトでも現地から購入できるようです。
なお、鳳梨酥にはパイナップだけでなく冬瓜などが入ったものも多いようで、パイナップル100%のものは「土鳳梨酥」と呼ばれるようです。
鳳梨酥の断面 |
こちらの鳳梨酥は四角い、直方体タイプのもので、さっくりとた歯触りの皮の中に、しっとりとして甘みがあり、少し歯ごたえのある餡が入っています。後でネットで調べたところ、餡(パイナップルソース)の原材料はパイナップルの他に、麦芽、大根、砂糖、メロン、パイナップル、サツマイモ、バター、パーム油、塩、スパイスなどとなっていました。
生地のさくっとした食感と餡の甘み、そして爽やかなパイナップルの風味が広がるとても美味しい台湾銘菓でした。
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